「どうして私はいつも三日坊主なのか……」
「やろうと思っていたのに、結局今日もできなかった」
こうした悩みを抱える人は非常に多い。
私自身、昔はまさにそうだった。
やるべきことは分かっているのに行動できない。
計画だけは立派で、実行に移す前に心が折れる。
だが、今の私は違う。
毎週3本のブログ記事を書き、月1冊のペースで本を出版しつつ、家族との時間も確保できている。
この変化の根底にあったのは、「行動の根っこ」を変えたことだった。
1. なぜ人は「行動」を続けられないのか
多くの人が、スケジュールを立て、タスクを管理し、やるべきことを明確にしようと努力する。
しかし、たとえ完璧な計画を立てても、行動に移せなければ意味がない。
その計画が実行に移されない理由は、「やらなきゃ」と頭で考えているだけで、心の奥では「本当はそれほど大切じゃない」と思っているからだ。
問題の本質は、「時間の使い方」ではなく、「心の中の優先順位」が明確でないことにある。
言い換えれば、「本当に大切にしたいもの」が自分の中でハッキリしておらず、どこか他人事のようになっている。
表面的なタスク管理だけでなく、心の深い部分に根ざす「目的」が必要なのだ。
2. 優先順位は、技術ではなく信念である
私が大きく変わったきっかけは、自分の「ミッション・ステートメント」を明文化したことだった。
それは、他人に見せるための立派な文章ではない。
「私は、家族との時間を何よりも大切にする」
「私は、自分の書く文章で誰かの心を動かしたい」
このように、心の中にある価値観をはっきり言葉にした。
すると、タスクの優先順位が変わった。
SNSに流される時間が減り、執筆に集中できるようになった。
たとえば以前は、「いいね」がつく投稿を考えるのに1時間使っていたが、今はその時間を未来の読者のための記事執筆に充てている。
行動の背後にある“なぜ”が明確になったことで、行動のエネルギーが持続するようになった。
行動が続かない人の多くは、「何を大切にしたいか」を言語化していない。
それでは、どれだけ習慣術を学んでも、うまくいかない。
3. 「根っこ」を変えることで、自然に行動が変わる
私のクライアントに、40代の会社員Aさんがいた。
彼は毎年「今年こそは本を書く」と決意するが、一文字も書けずに終わっていた。
彼と一緒に「本を書く理由」を深掘りしていくと、彼の中に「子どもに夢を追う姿を見せたい」という強い願いがあることが分かった。
その瞬間から、彼の行動が変わった。
1日30分だけでも机に向かい、半年後には自費出版の本を完成させた。
「子どもに背中を見せる」ことが、彼の原動力になったのだ。
人は、自分の「根っこ=信念」に火がついたとき、努力しなくても動ける。
まるで、呼吸するように自然に取り組めるようになる。
4. 頑張らなくても行動できる人の共通点
「根っこから動いている人」は、日々の行動が自然体で、無理をしているように見えない。
それは、行動が「義務」ではなく、「使命」になっているからだ。
朝早く起きて書く人
日記を毎日続ける人
コツコツ学び続ける人
彼らが特別なのではない。
「これが自分にとって大切だ」という信念が行動を支えているのだ。
実際、私の周りの成功している起業家やクリエイターたちは、共通して「なぜそれをやるのか?」という問いに即答できる。
その答えは、他人の評価や成果ではなく、「自分がどうありたいか」という深い想いから出てくる。
5. では、どうすれば「根っこ」を育てられるのか
まずは静かな時間をとって、自分に問いかけてほしい。
「今の自分が、本当に大切にしたいことは何だろうか?」
「それは、誰のためか。何のためか?」
書き出すことをおすすめする。
私自身、毎朝5分、自分の価値観を問い直す時間を取っている。
それによって、「今週やるべきこと」と「心の軸」とのズレにすぐ気づけるようになる。
自分の価値観を明確にすることは、自分という“木”の根を育てる行為だ。
根がしっかりしていれば、多少の風や雨があっても倒れない。
忙しさに振り回される日々のなかでも、自分の中心に戻るための“座標”を持つことができるのだ。
おわりに
行動できない理由は、意志の弱さではない。
本当に大切にしたいことが、まだ心に根づいていないだけだ。
もし今、計画倒れに悩んでいるのなら、行動を変える前に、自分の「根っこ」を見直してみてほしい。
その根が、しっかりと大地に広がり、深く張るほど、日々の行動は揺るぎないものとなる。
あなたがどんな風に生きたいのか、その答えは、あなたの中に必ずある。
私がそうだったように。
あなたにも、必ずできる。
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