「家族との価値観が合わない」
「子どもに何を大切にしてほしいのか、うまく伝えられない」
「夫婦の間で育児や人生観にズレを感じる」
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
どんなに仲が良くても、考え方や人生観がバラバラだと、いつか家族の間に亀裂が生まれます。
特に、子どもが成長していく過程で「家族としての軸」がなければ、それぞれが勝手な価値観で動き始め、やがてすれ違いが生まれてしまうのです。
この問題を解決する鍵が、「家族の中心に据えるビジョンと価値観」です。
そして、それを形にするのが「家族のミッション・ステートメント」なのです。
家族の中心に必要なのは「不変の価値観」
家族は一番近くにいる存在だからこそ、感情やタイミングに流されやすいものです。
親の気分や忙しさで、子どもへの接し方が変わったり、夫婦間の会話が減ったりすれば、家族の絆はいつの間にか希薄になっていきます。
しかし、もし家族全員が共通して大切にする価値観やビジョンを持っていたらどうでしょうか。
それは、どんな時も戻るべき“原点”になります。
仕事が忙しくても、心が乱れていても、そこに立ち返れば「自分たちは何を大切にする家族なのか」が再確認できるのです。
この「不変の中心」は、簡単に消えたり変わったりするものではありません。
だからこそ、家族にとっての安心の土台になるのです。
実績例:家族のミッション・ステートメントがもたらした変化
私の知人で、共働きで忙しい夫婦がいました。
子育てをしながら仕事に追われ、気づけば夫婦の会話は「今日の予定」や「子どもの送迎」などの事務連絡ばかり。
子どもたちも親の顔色を伺いながら過ごし、家庭の空気はどこか冷めていたそうです。
そこで、彼らは一念発起し、家族会議を開いて「自分たち家族は何を大切にするのか」を話し合いました。
出てきたのは、
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「お互いの話を最後まで聴く」
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「困っている人を助ける」
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「家族で笑顔を絶やさない」
こうした価値観でした。
それを「家族のミッション・ステートメント」としてリビングに掲げたのです。
すると、不思議なことに、家族全員が意識的にその価値観を守ろうとするようになり、夫婦の会話も増え、子どもたちも家の中で自分の意見を安心して言えるようになったのです。
家庭の雰囲気が一変し、家族全員が「自分の家が好きだ」と胸を張るようになりました。
なぜミッション・ステートメントが必要なのか
家族は血の繋がりで結ばれていても、価値観や考え方は異なります。
だからこそ、「うちの家族は、こういう価値観を大切にするんだ」と明文化し、見える化することが大切なのです。
言葉にすることで、
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家族の中で迷ったときの指針になる
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子どもが成長し、自分の生き方を選ぶ際のヒントになる
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親が迷った時も、夫婦間の立ち戻る場所になる
このような効果が生まれます。
一時の気分や感情に流されず、家族全員が同じ方向を向いて進むための「羅針盤」になるのです。
家族のミッション・ステートメントの作り方
1.家族で時間を取って話し合う
「どんな家族でありたいか」「何を大切にしたいか」を全員で自由に話し合う。
2.キーワードを書き出す
出てきた言葉や価値観をホワイトボードや紙に書き出し、眺めてみる。
3.共通する価値観を絞る
家族で大切にしたいことを3〜5個程度にまとめる。
4.それを文章にする
「私たち家族は◯◯を大切にします」といった形で簡潔に文章にまとめる。
5.見える場所に掲げる
リビングや家族全員が目にする場所に掲げ、日々意識できるようにする。
まとめ:家族の未来は「共通の軸」で決まる
家族は何もしなくても仲良くいられるわけではありません。
意識的に「共通の価値観」を育て、守る努力が必要です。
そのための第一歩が、「家族のミッション・ステートメント」。
一度作って終わりではなく、成長や変化に応じて見直していけば、家族の絆はさらに深まります。
家族全員が安心して戻れる「不変の中心」をつくる。
それこそが、家族がどんな時代でも、どんな困難でも支え合っていける秘訣なのです。
あなたの家族は、何を大切にする家族ですか?
ぜひ一度、家族で話し合い、家族の原点を言葉にしてみてください。
それが、家族の未来を創る確かな一歩になります。
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